2011年3月1日火曜日

中学生・高校生と種子島の将来を語る会

先週の土曜日に、表題のイベントが種子島NPO連絡協議会主催で行われ、
私たち、地域おこし協力隊が、メインの意見交換会コーディネイターを、
担当させていただきました。


この会のサブタイトルは、
~僕たち、私たちの大好きな、そして元気な種子島であるために!~



参加したのは、種子島中学校、中種子中学校、種子島高等学校(以下種子高)、
種子島中央高等学校(以下中央高)、種子島レオクラブ(以下レオクラブ)、
中種子南種子ジュニアリーダークラブコスモス(以下コスモス)の6団体25名。
南種子中学校も参加予定でしたが、生徒のインフルエンザ発症のため欠席。




正面タイトルボード下に、NPO関係者、
両サイドに中高生、後ろの席に行政関係者という参加メンバー。

もともとNPO側から提案されていた下記のテーマについて意見交換を行いました。

1、将来の種子島に希望すること
2、NPO法人と一緒に活動したい、または自分たちでこういうことがしてみたい。
3、種子島に対しての想い


かなり緊張した生徒が多い中、コスモスの園田広海君(中央高2年)が、
とても元気な挨拶をし、一気に会場の雰囲気がなごみました。

発表内容も、若い人が住める島を、仕事や楽しみのある島を希望し、
具体的にはケーブルテレビを島内で制作することなどの提案もしていました。

種子高2年錨真帆さんは、

「種子島の豊かな自然を維持していきたい。
そのためには、何か施設を建てる時に、その施設が本当に必要なのか、
しっかりと検討していかなければ」

鋭い意見を述べました。


種子島中学校は、事前にブレインストーミングを行い、
KJ法を用いてまとめてきていました。



種子島中学校の発表

キャッチコピーもつけて、発表してくれました。


「宇宙へ飛びだす 夢あふれる ひかり輝け種子島」


「みんなで助け合える島」「宇宙に最も近い島」
「活気があふれる島」「今のままの自然」
「平和な島」「健康な島」
「今よりたくさん仕事がある島」「人愛島」



他の参加生徒からも
「島の自然が多いこと」「人が温かいこと」を
今後も大事にしていきたいという意見が多く出され、
特にきれいな海を維持するための清掃活動などに関する意見は多く、
そのことが観光客誘致にもつながるということまで発言していました。


そして、高齢化が進む現状もふまえて、
お年寄りの生きがいづくりやボランティア活動への参加を希望する声もあり、
実際活動しているNPOからの意見も聞いてみました。


簡単に「ボランティア」といっても、その幅は広く、
受け入れる側の難しさなどにも触れながらも、
生徒たちが主体的に地域の活動に参加したいという姿勢には、
会場の大人たちが圧倒されるほどでした。


関連して、現在NPOが行っている活動内容や
イベントの告知などに関して、
中高生が知らないことが多く、
NPO側もどのように呼びかけていいものか分からなかったという
現状が浮き彫りになり、「伝え方」に関して、
中央高2年南紗也佳さんから

「お知らせのビラなど見たことがない。
例えばうちわなどにしてみたら、高校は暑く、
みんながそれを使うから、効果があるのではないか。」

というシンプルで、説得力のある意見も飛び出しました。

このことは、NPO活動に留まらず、
島全体のアピール不足というところにつながることで、
島のいいところをもっと全国にPRしなければ
という中種子中学校からの意見にもつながる内容でした。


最後の種子島に対しての想いは、
参加生徒ひとりひとりに発言してもらいましたが、
レオクラブ島田めぐみさん(種子高2年)は、
中学、高校での2度の職場体験を通して、
看護師の大変さ、臨床検査技師の面白さを感じた一方、
島内の医師・看護師不足の現状を
買い物の時に目にした求人張り紙を通して肌で感じたことから、
島の医療問題の改善を今後の課題として提起し、
その解決のために、自分自身も医学の道に進みたい
という決意も述べてくれました。


種子島中学校2年瀬下里海さんからは、

「今日の意見をまずは大人たちに頑張って取り組んでほしい。
その上で、自分たちができることは自分たちもお手伝いしたい。」

と真摯な訴えもあり、将来を担う生徒たちに、
この先しっかりとバトンを託せるように、
「今」を担っている大人の責任を問いかけられ、
それぞれの現場にこの経験を生かさなければと身が引き締まる想いでした。


レオクラブ西村恭平君(種子島中学校2年)からは、
ボランティア活動に参加することを通して、
種子島の人々の団結力を高め、
その力が地域おこしにつながるのではという発言がありました。


まさにその通りで、現状の地域清掃などは、
そのような考えから発生してきたと思いますが、
現実は、このような作業への「ボランティア参加」は、
日々の生活の負担でしかなく、
同じように、地域行事への参加も消極的な態度が見受けられます。


このようになってしまった原因を検証し、
もう一度地域活力を高める活動を続けていくためにも、
大人たちの建設的な意見交換会が必要な時期なのではないかと感じました。



子どもに求める前に、まずは大人がいい見本をみせていける、
そんなカッコいい大人が暮らす島に、
未来の大人たちは、希望を見出して島に戻り、島暮らしを支える一員として、
より積極的な行動を起こしてくれるのではないかと感じます。



text:ENDO
 

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